宇宙

宇宙開発Project! - 4|27|2016 by Toshi Chino

いよいよ Space Travel が始まるそうだ。といっても目的地もはっきりしないし
何せコストもどうなるのか?

ご存知のように地球の重力と引力を振り切って大気圏外に出るにはロケットでないと不可能だ。
先日 Colorado Springs で開かれた ”Space Symposium” では今後の計画を
参加各社が実現に向かって話し合った。

⒈。Space X 社 ーーー我が家から車で10分のところにある会社で、すでに何回もSpace Stationに無人で物資を運んでいる会社。
             創始者イーロン、マスクは別にTesla (テスラ)という電気自動車会社も始めている。

             SpaceXの現在の目標はコストを下げるために
             打ち上げたBooster ロケット(3段式の1段目の大きな土台のロケット)の再利用だ。
             すでにSpace Stationに物資を届けるProjectでこの大きなBoosterの回収に成功した。
             回収といっても大きなBooster ロケットが 危険度の少ない海上の発射パッドに
             垂直に高度から降下して着陸することで海に落ちた物体の回収ではない。(これは再利用不可)

             さらにロケットの燃料もコストダウンしなければということで一般に使われている
             圧力調整が必要な液化水素と液化酸素から圧力調整不要なメタノールや液化ガスに変えるべき研究が進められている。

             もう一つの目標はこの会社の無人ロケットで荷物でなく宇宙飛行士の新任をSpace Stationに送り込み、後任を
             地球に戻す作業だ。しかしこれはものすごく難しい。間違えば人間が死ぬのだから何百回の
             荷物の搬送を成功してそのあと確立できる技術だ。

2。Blue Origin 社ーーーAmazonの創始者Jeff Bezosが始めた宇宙ロケット開発会社でここもすでにコストダウンにつながる
             Rocket Booster の回収にわずか一回だが成功している。

             現在のコストダウンは新しいロケットエンジンBE4と液化酸素・液化ガスというどこでも手に入る
             安い燃料でのロケットだ。しかし実際にSpace Stationに荷物を届けたことはなく SpaceXが一歩先という感じだ。

3。United Launch Alliance 社ーーー有名なBoeingとLockheed Martin という既存の宇宙開発の会社の子会社でここのVulcan ロケットは
             今までほとんどのNASAの打ち上げをほぼ独占していた。エンジンはあたらしくAeroojet Rocketdyne 社
             が開発したAR1というモデルでやはり液化水素とケロシーンという安く手に入り圧力調整の不要な
             燃料を使う。今まで独占的に宇宙事業をしていたので信頼度は抜群だがお金はNASAが湯水のように払っていたので、
             何でも出来た。しかしこれからはNASAの下請け3社の1社にすぎず、どこまで安くできるのか?
             が今後の課題だ。

4。Virgin Galactic 社 ーーー英国のVirgin格安航空の創始者Mr.Branson が2004年に始めた宇宙観光だけの会社でロスの郊外にある
             Pasadenaに本社がある。観光目的は地球が弧を描いているのが見えるのと無重力状態だ。
             大気圏のトップまで行きまた地球に戻る。宇宙船はジャンボ機の乗せて成層圏まで行きそこから
             自力でさらに上昇する。何回もテストフライトに失敗して今はあまり話題もなく一人10万ドル
             の前払い航空券のキャンセルと払い戻し運動が数千人から起こっているとか?
             純粋な一般個人を対象とした宇宙旅行のための
             会社ということが上記3社の一般個人でなくNASAや外国政府相手で人工衛星打ち上げなどでお金を取る
             ビジネスモデルと違うところだ。

安いコストでロケットを打ち上げる競争は2000年から始まった。

ロシアのソユーズでのSpace Station向けの人と物資の搬送を
2019 までに取りやめにするという米国議会の決議案だ。これはロシアのウクライナのクリミア半島を自国化した制裁決議だった。

NASAはその昔宇宙ステーションを打ち上げ例のスペースシャトルで人と物資を何回となく宇宙に送り込んだ。
しかしシャトルが古くなればなるほど打ち上げ維持の予算が膨大にかかり、ついにシャトルでの搬送をやめた。
そしてその当時一番安定性がありどんな値段でも喜んで協力してドルが欲しい実績のある
ロシアのソユーズに搬送の下請けを出したが政治的にもロシアとかみ合わなくなり
上記3社に今後を任せる方向で新しく進み始めた。

Mike Yamamoto