今年のクリスマス商戦。Amazon vs Wal-Mart. / by Toshi Chino

いよいよ11月。 昔と違って今は Black Friday (11月24日)は23日のThanksgiving Dayを待つまでもなくすでにスタートしていて各小売業界は商戦の真っ只中だ。
今年の米国は今までにない好景気で株価は上がるは失業者は減るはと良い事尽くしだ。
しかし現在の米国の店舗を持つ小売業界は顔色がさえない。
その理由は Amazonだ。1994年にSeattleでスタートしたインターネットの会社が米国の小売業の形態を変えるほどの力を持ち始めたのだ。
そしてAmazonと言うとネットサイトの小売業で有名だが、実は他の分野でも超ハイテックの会社だ。まずBlue Originと言う宇宙旅行の計画もしているしVideoやMusicの配信、さらにクラウドサービスではIBMに次いでNo.2だ。創始者のJeff Bezosの個人資産は今年ついに世界1になり$90B (9兆円 以上)でBill Gates, Warren Buffett を抜いた。
しかし全てが順調で今日まで来たわけでは無い。AmazonもタブレットPCやスマホに手をを出してAppleに対抗したが全く売れずに完敗している。
そして今年はAmazonにとって大変革の年だ。
まず Amazon Fresh と言う生鮮食品のネット販売子会社を米国で徐々に拡大、ついに今年の8月には大手高級スーパーであるWhole Foods (米国、カナダそして英国で460店舗)を買収したのだ。
この大店舗スーパーはアパートなどに住んでいて物の配達が困難なAmazonの顧客にロッカーサービスを設け、さらに一般客で商品の返却の人はここで受け付ける。こうしてきたお客はここでスーパーの品物を買うわけだ。このコンセプトは既存の大手スーパーにショックを与えた。勿論今までにない大幅なDiscountもする。
今年のクリスマス商戦はポストスマホ商品、すなわちAIスピーカーだと言う。登録した個人の音声でこのスピーカーは色々な情報を引っ張り出してくれる。そして電気をつけたり消したりその他家電も操作するのでHome DepotやLowe'sのようなホームセンターでも販売している。
この分野の商品で今一番成功する可能性があるのが Alexaの呼びかけですでに有名なAmazonのEchoの商品群ですでに累計で26,000,000台も米国で売り切っている。
競争相手のGoogleのGoogle Home ($129.00)は商品が1種類だけに対し Amazonは Echo Dot ($49.99) , Echo ($99.99) 、Echo Plus ($149.99)、 Echo Show ($229.99)——テレビ電話、Video鑑賞が基本的な機能以外にできるーーーと4種類もあるのだ。
そしてAppleは来年に発売を延ばしたので今年のクリスマスはAmazonが勝利する可能性が強い。Amazonの強みは自社のネット販売サイト Amazon.com にこれらのEcho商品から音声で注文できることだ。
日本市場でもAI スピーカーは注目されると思うが米国で先行しているAmazon EchoはGoogleより強敵だ。
今後もAIはどんどん進化するが今評判のサービスロボットはHilton系で使用しているルームサービス用だ。何しろチップを払わなくて良い! 
Mike Yamamoto