ドローンキラー! / by Toshi Chino

ドローンとは無人機ということだが歴史をみると第一次世界大戦頃に最初に出現していた。               発明は当時世界一の大英帝国の軍隊だった。
戦後、ベトナム戦争で米国も大量に使用したが飛行機の操縦が地上からは難しく、カメラの映像を無線で地上に送る技術もなく大した戦果も挙げることができなかった。
しかしその後新技術が開発され、特に脚光を浴びたのがアフガニスタン、イラクそしてイエーメンでの戦闘での使用である。操縦は遠く離れたフロリダ州の空軍基地の地下室でドローンの先に取り付けたカメラを見ながら操縦し、ミサイルを発射したり写真を撮ったりと画期的な新技術だったからである。
それから民生品として操縦面で安定した飛行の$300ぐらいのドローンが数年前に売り出された。現在では$700ー$1,000ぐらいのカメラ内蔵モデルで地上でリモコン操縦でき、スマホでもちろんVideo撮影の画像が見られる。

そして日本でもここ米国でもドローンが日常どこでも見られる光景になった。Amazon.comでは緊急時に高価な医薬品を配達することさえしている。
しかし趣味のドローンは飛行場では危険な物体になり、いろいろな救助の際の妨害要素になり、さらに犯罪にも使われ始めた。ドローンで麻薬を刑務所内に届けるものが続出したり、先日のカリフォルニアの山火事でも消火剤を巻く大型の飛行機の妨げになった。確かに大きな事故や事件があればドローンのオーナーはすぐ自分のドローンを飛ばせ、撮影した画像をNews Mediaに売れるし誇らしげにYouTubeに載せたりもする。

しかしこれは政府の救助作戦で支障になるときが多い!
そこで開発されたのが”Drone Killer” だ。数社が開発したが一番有力なのがロスの郊外でオレンジカウンティーのYorba Linda市のIXI Technologyだ。35年も米軍だけにいろいろな通信機器を開発していたが、昨年北朝鮮のICBMロケットと地上との交信をJAMして無能化するシステムを開発した。
複数の軍用のドローンにこの周波数す撹乱するビーム銃を乗せて北朝鮮のロケットの発射、あるいはその後の追跡を無能化するのだ。米国内でこのビームを数台のドローンでミサイル発射基地周辺で建物やロケットに浴びせ無能化の実験に成功した。
今までは北朝鮮のミサイル発射は爆撃機やトマホークミサイルでこれらの施設を爆破するのが唯一の選択肢だった。これを地上とミサイルの交信を無能化することで敵の兵士の死傷者を無くした新分野を切り開いた。

米軍向けのドローンは高性能で高価なものだが、一般のドローン退治向けは1台3万ドルの地上からのポータブルのビームガンを開発した。今年になってこれを米国内の警察や欧州各国、日本も含めての公安機関などに売り込みを開始した。しかし米国や外国でも主に政府の許可が必要で承認を受けないとこれを買うことができない。
ロスやその周辺のカウンティーの警察は今年各1台購入した。使用はもちろん公務を妨害するドローンだけ撃ち落とすのだが、発射されたビームを左右に動かすとほとんどのゾーンがカバーされてしかもこのビームはドローンを自動的に探し求め100発百中だという!一般にどんなドローンも地上からの交信が途切れると下記の3つの動作にDefault の設定がしてあると言う。

1。空中で停止してホバーする。

2。最初に飛び始めた場所に自動的に戻り軟着陸する。

3。交信が切れると切れた場所の近くに軟着陸する。

さらに新しい周波数でドローンメーカが登場すると、IXI Technology 社はすぐそれを調べて、その日のうちにその妨害ソフトをウエブサイトに載せるのでそのたびににこのドローンキラーにダウンロードしてアップデート出来ると言う。

http://ixitech.com/products/drone-killer/

Mike Yamamoto